REO × TSUMOI インタビューで語る「ここだけの裏設定」
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200名を超えるクリエイターが池袋PARCOをジャックする人気企画「Emotions」が、今年も帰ってきます。 2022年の第1回以来、今年で3度目の開催です。年々パワーアップしている「Emotions」ですが、2024年も進化が止まりません。新企画として、コラボイラストの展示を行います。 参加するクリエイターは、「色田 × 朝際イコ」「REO × つもい」「けけ × Gurin.」の6名3組。異なる作品テイスト、異なるバックグラウンドを持つメンバーがコラボして、それぞれ「Emotional」をテーマにイラストを描き上げます。 コラボイラストが展示されるというだけでテンションが高まってしまいますが、『でみたす!』編集部としては、「Emotions」をもっともっと楽しんで欲しい……。 その願いから、参加クリエイターのみなさんにお願いして、コラボイラストが完成するまでの過程を見せていただくことに成功しました👏 完成したイラストを見ることはあっても、制作過程を知る機会はそう多くありません。 クリエイターたちは普段、どのような思考回路で、どんな想いを込めてイラストを描いているのか。異なるテイストを持つクリエイターとのコラボでは、どんな会話を交わし、どうやってバランスを合わせるのか。 創作を愛するみなさんに、作品の制作過程と、今回の出展作に込めた想いをお届けします。 |
Emotionから始まる、新プロジェクト
今回取材したREOさんとTSUMOIさんは、これまでに開催した「Emotions183」「Emotions2023」にも作品を出展していただいた人気クリエイターです。おふたりのSNS総フォロワーは合算すると26万人にも及びます。
以前からおふたりで活動されることの多いREOさんとTSUMOIさんですが、Emotionsでのコラボははじめて。話を聞いてみると、今回のコラボイラスト企画には、おふたりの「挑戦」が詰まっているそう。
単なる一枚絵ではなく、REOさんTSUMOIさんが仕掛ける物語のはじまりを描いた一枚。
最初にコンセプトを聞いたときから、ワクワクが止まりませんでした……!!
『でみたす!』編集部は、Emotionsよりひと足さきに、おふたりがつくりだす世界を掘り下げて取材を敢行。まずは、コラボイラスト企画への参加が決まったときの、率直な想いを聞いてみました。

ポーズ案1
REO:今までも、ペアでコラボイラストを描く機会は多くありました。でも、せっかくEmotionsという場で描けるなら、「今までとは趣向を変えたイラストにしたい」とふたりで話し合いました。
大きな舞台で展示するからこそ、今まで私たちを知らなかった人も夢中になるイラストにしたかったんです。
TSUMOI:そこで思いついたのが、「自分たちのブランドを立ち上げる」というものです。私たちが手がけるモデル事務所「TOREMO」を設立し、所属するモデルたちの姿を描くことになりました。
「TOREMO」としての活動は、『Emotions 2024』への展示が初公開です。今回の発表を皮切りに、「TOREMO」のプロジェクトが本格的に始動します。
アートとカルチャーの聖地である池袋PARCOでプロジェクトのお披露目ができるのは、これ以上ない贅沢です。

ポーズ案2
REO:今回は「ファッションモデルを描く」というコンセプトだったので、雑誌の表紙にインスピレーションを受けて、シンプルでスタイリッシュな構図を目指しました。赤がREO、青がTSUMOIの担当です。
モデルが主役のイラストなので、画面にそれ以外の装飾は一切入れていません。それでも見応えのあるものにしたかったので、モデル同士の「絡み」を重視しています。

ポーズ案3
TSUMOI:最終的にはファッションを主張しつつ、よく見るとモデルたちの絡みも発見できる、遊び心のある構図を採用しました。
お互いに納得いくまで話し合いをし、改良を重ねた結果として、一番いい構図にまとめられたかなと思います。
MBTIまで描いた、こだわりのキャラクターたち
コンセプトや構図決めのお話からでも、おふたりの仲の良さや、アートワークへの信頼感が伝わってきました。構図が決まって、いざラフの作成へ。ラフの時点で、おふたりは今回の作品に強い手応えを感じていたそう。
製作中に考えたというキャラクター像は、性格はもちろん、なんとMBTIまで決まっています。『でみたす!』では、ここだけの裏設定をお伺いしました。
REO:普段から「いいな」と感じるファッションを、イラストに生かすことは多々ありました。今回はK-POPから着想を得て、「クラシカルだけど、ヘルシーな肌見せもあるデザイン」を採用しています。
背景がシンプルな分、アクセサリーをたくさん付けて、煌びやかな画面づくりを意識しました。
TSUMOI:主役はモデルたちなので、その子たちの魅力が最大限に引き立つようなデザインとポーズを、試行錯誤しながら形にしていきました。
人物もファッションも妥協したくなかったので、ラフの時点でかなり精度を高めて描き込んでいましたね。

ラフ(左はREO、右がTSUMOI作)
REO:ラフが完成してからは、お互いが自分のキャラクターを描き込んでいきました。私が描いたのは、画面左側、綺麗な金髪の「ルカ」くんです。
下塗り
ルカくんはカナダとのハーフで、天性のビジュアルでモデル界を一気に駆け上がった設定です。よく日のあたる地域で育ったがゆえの、そばかすがチャームポイントになっています。

仕上げ
MBTIはISTP。天才肌だからこそ、他者とのコミュニケーションがちょっと苦手な点もあります。モデル活動を通して、社会適合中といった感じです(笑)。
TSUMOI:気まぐれで天真爛漫なルカくんを支えるお兄さん的な存在が、画面右側、銀髪が眩しい「流依(ルイ)」くんです。

下塗り
天才肌のルカくんとは対照的に、流依くんは努力で業界をのしあがってきた実力派。「努力を厭わない姿にルカくんが惚れ込んで、一緒に活動をするようになった」というヒストリーがあります。

仕上げ
MBTIはENTP。実は、ルカくんも流依くんもTP型という面で、共通点があるんですよね。それでも2人が違うのは、ルカくんが直感派で、流依くんは理論派タイプということ。
MBTIにも天才型と努力型の違いが出るように設定しています。統一感がありつつ、正反対なキャラクターデザインを意識しました。
編集部が独占取材「ここだけのこだわり」
細部まで練られたキャラ設定に、編集部・鈴木も驚きの連続。インタビューを実施したことで思考が研ぎ澄まされ、新たな設定が生まれるなんてこともありました。
設定を踏まえて見ると、一枚の作品から生まれる想像は無限大。お二人に見どころを教えてもらいました。

合体
REO:ルカくんはやっぱりそばかすがチャームポイントなので、ぜひお顔に注目して見てください。
あとは細かい点にはなりますが、首のあたりをよく見ると、特徴的なホクロがあったりもします。

自分でも何度も見返してしまうぐらい、細部までこだわって描いたので、個性いっぱいの子に仕上がったと思います。みなさんにも生で見てもらって、自分だけの発見をしてほしいです。
TSUMOI:流依くんのまつ毛は、かなりこだわりポイントです。本当に近くで見ないとわからないのですが、実はマスカラで青く染まっています。大画面で、ぜひ本当にまつ毛が青いか、確かめてみてください!。

また、手先に目線を落とすと、黒いマニキュアを塗っていることがわかります。流依くんのプロ意識が細やかなところにたくさん出ている証拠なんです。
設定に紐づいている描写も多いので、ぜひこの記事を読んで、考察を教えてください。
あなたの視点が「TOREMO」を広げていく
REOさんもTSUMOIさんも「今回はかなりの自信作だ」と口を揃えていました。
はじめての試みである共同プロジェクト「TOREMO」のお披露目も控えているおふたりに、来場者のみなさんへのメッセージをお伺いしました。
REO:私たちにしか表せないモデルの世界観を存分に引き出せた一枚だと思っています。「TOREMO」の一作目にふさわしい、お気に入りの作品です。
ぜひ、会場に足を運んで、みなさんの目で見て、「TOREMO」の世界を体感してください!直接見たからこその感想が、今からとても楽しみです。
TSUMOI:パッと見たときのインパクトも、細かく見たときの発見も、たくさんの楽しみ方ができるイラストなので、よーーく見てほしいです(笑)。
ルカくんと流依くんには、私たちもまだ知らないエピソードが絶対にあるはず。みなさんの想像力で、2人の世界をもっと広げてほしいです。感想をお待ちしてます!

FIX
「TOREMO」の活動はまだまだこれから。ルカくん流依くんの他にも、個性豊かなモデルたちが登場し、それぞれの物語を織りなしていくそう。でみたす!編集部も、今後の「TOREMO」の動向から目が離せません。
記念すべき第一作目、ぜひ『Emotions 2024』の会場でお楽しみください!